株式会社NTTデータ オートモビリジェンス研究所
NTTデータグループ

物理で解き明かす自動運転の未来
シナリオ設計で安全性を極めるARC

ARCに興味を持ったきっかけは?

大学では物理を専攻していました。修士修了後、民間企業に就職したのですが、研究の基礎を整えるところで終えるのではなく、応用ができるところまで最後まで研究を進めたいという想いと、経済的なサポートが得られたため、大学に戻って研究に取り組み、博士号を取得し研究員として総合研究所で働いていました。
研究はおもしろいのですが、自分が研究している内容はすぐに社会に役立つような分野ではなかった為、次第に社会に貢献できる仕事がしたいと考えるようになり、転職を決意しました。転職活動を進めるにあたり、専攻の物理が活かせる業界をいろいろと探していたところ、登録していたエージェントから物理系出身者が活躍している会社として、ARCを紹介されました。これが、ARCに興味をもったきっかけです。

自動運転には以前から興味はありましたが、自動運転というとロボットや、工学、ハードウェアのイメージが強いのですが、ARCはソフトウェア開発を行っており、解析等物理的な面からも役立つ事が分かり、社会に貢献できる、挑戦してみようという気持ちが沸き上がってきたのを覚えています。

現在の仕事内容、やりがいは?

私が所属している事業部は新しく立ち上げられた部署で、開発などの上流プロセスを担当する部門と評価検証等行う下流プロセスを担当する部門がありますが、私たちは、上流から下流へのフィードバックを行い、それを再び上流に戻して役立ててもらうというプロセスをループさせる役割を担っています。
その中で、安全性評価の観点から、事故シーンなどのシナリオを作成し、MaaS(Mobility as a Service)企業や自動運転車を開発しているところに、シナリオを提供してテストを行ってもらう事で、安全性を担保した自動運転車の開発や走行に役立つよう業務に取り組んでいます。

現在、私は2つのプロジェクトに携わっています。1つ目は、演繹的な手法で自動車運転の安全性を実証するプロジェクトで、衝突の可能性のあるシーンを定義し、無数に存在するそれらのシーンから、自動運転車の走行経路上で遭遇する可能性があるシーンを抽出するツールを開発しています。2つ目は、帰納的な手法で安全性を実証するプロジェクトで、実際の交通事故シーンを基に自車の過失割合が高い事故を抽出し、認識系シミュレーターを使って認識不良の原因やセンサーの弱点を特定しています。

研究職の時は、自分で計画を立てて研究を進め、研究室の仲間に内容を説明していましたが、会社に入ってからも、プロジェクトの中で仕事を進める点で共通するところがあり、不安はありませんでした。ただ、民間企業では研究とは異なり、ニーズ調査が必要で、お客様が求めているものを聞き出し、それを実現していく事が重要です。それを達成する事に大きなやりがいを感じています。

ARC先輩の声

ARC先輩の声

職場環境、チームの雰囲気は?

出社と在宅勤務を自由に選択でき、更にフレックスタイム制も採用しているので、とても働きやすい環境です。私は、勤務地の近くに住んでいますので出社する時が多いですね。月に1度くらい、部署のメンバー全員が出社する日があり、その日は仕事が終わった後も交流を深めています。(笑)

入社前は、エンジニアは「気難しい人が多いかも?」というイメージを持っていましたが、実際にはチームのメンバーはとても話しやすく、良好なコミュニケーションが取れていると実感しています。

これから取り組んでいきたい事や、将来の目標は?

現在行っている業務を、もっと広く世に出していきたいと考えています。今は事故シーンの抽出が主な業務ですが、作成したシーンをどのように活用すると良いかとか、どのような綱目に注目して解釈すれば良いか、そのようなサポートを含めお客様が求めているものをつくり、より精度の高い安全性評価や自動運転制御の開発に貢献したいと思っています。これが自動運転の普及に繋がると考えています。

会社のキャリアパスには、マメジメントコースと専門性を極めるプロフェッショナルコースがあります。入社前は自分はプロフェッショナルコースが向いていると思っていましたが、入社後はマネジメントコースも面白そうだと考えるようになり、チャレンジしてみたいですね。

ARC先輩の声