~コネクティッド・コックピット・キャビン領域をメインターゲットとした
ユーザーシナリオテストケースを自動生成し効率的な評価を実現!~
株式会社NTTデータ オートモビリジェンス研究所
株式会社NTTデータ オートモビリジェンス研究所(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長 CEO:中井 章文 以下、ARC(アーク))は、自動車のコネクティッド、コックピット、キャビン領域等におけるユーザーシナリオテストケースの自動生成、テスト自動化を効率よく実施する為のソリューション「Smart Test(スマートテスト)」を4月1日より提供します。
「Smart Test」を導入することにより、検証用シナリオを効率よく生成し、高品質な次世代自動車開発の加速化を支援します。
近年、自動車のコネクティッド、コックピット、キャビン領域において「操作・通信・表示」の評価のみでは複雑多岐にわたるユースケース(シナリオ)を把握しきれなくなってきています。これからは、周辺環境、ドライバーの状態車両情報、走行状態、クラウド情報等の状況を考慮した評価や検証が必要になってきます。
このたびARCはこれらの課題へ対応するために、さまざまな手法を導入して支援する「Smart Test」ソリューションを、4月1日より提供します。
ユーザーシナリオテストケース自動生成ツール「ZIPC SMART(ジップシースマート)」は、Feature Model、State Transition Modelのソフトウェア工学技法、テストケースの重み付けを分析するRisk Based Testingを用いる独自のテスト設計支援ツールを活用し、検証用シナリオを効率よく生成します。
また、トレーサビリティツールプラットフォーム「ZIPC TERAS(ジップシーテラス)」を活用することで、インパクト分析・カバレッジ確認・仕様変化点管理が容易になり、仕様変更による影響範囲から「ZIPC SMART」のFeature Model、State Transition Modelへリスク値設定を行うことができます。
Feature ModelやState Transition Modelの修正を行うことにより、仕様追加や仕様変更に伴う膨大なドキュメント類の修正が不要となり、工数が削減されます。
さらに、生成されたテストケースをテスト実行環境毎に合わせるカスタマイズも本ソリューションで対応します。これにより自動テスト実行が可能なシームレスな環境を構築することができます。
ARCは、テスト設計モデリング、トレーサビリティ環境の構築をコンサルティングや受託業務を行い、自動車のコネクティッド、コックピット、キャビン領域のテスト効率化、開発製品の品質向上に貢献します。
① ユーザーシナリオテストケースの自動生成
Feature ModelとState Transition Modelを関連付けた実際によく起こりそうなシーンやシチュエーションを網羅するユーザーシナリオテストケースを自動生成することで評価設計工数削減・品質向上できます。
機能通りに動くかの視点だけではなく、周辺環境、車両情報、走行状態等の総合的な状況を考慮した状況下で問題なく動作するかを確認することができます。
② リスクベースドシナリオの生成
テスト対象のもつバグ発生時の影響度等のリスク値をFeature ModelとState Transition Modelに設定することで、パターンを削減し、効果の高いテストシナリオを生成します。
③ テスト設計をモデル化して成果物を軽量化
テスト設計をモデル化することで評価設計の質や再利用性を向上させます。
現状は派生車両や対象地域などの違いにより、機能の抜き差しを人が考え、テストケースを個別に作成する必要があります。一度モデル化しておく事で、以後はテスト対象となる機能のモデルを選択するだけで、テストケースを自動で再生成可能になります。またモデル変更をすることによりテスト設計を完結させることができます。
④ 評価モデルを設計へフィードバック
仕様書の「見える化」「動く化」をして、開発プロセスをフロントローディングすることにより、生産性・設計品質を向上させることができます。
※モデルシミュレーション実行機能追加予定
図1:「Smart Test」の概要
① ユーザーシナリオモデリング支援サービス
外的要因、操作、表示、車の状態、走行状態、ドライバーの状態等を検討し、有益で効果の高いテストシナリオ生成を支援します。実現・定着化するまでコンサルティングを実施します。また、お客さまが作成したモデリング結果を診断し、改善点の提案も実施します。
② Feature Model ・ State Transition Model モデリング支援サービス
Feature Model ・ State Transition Modelの基本設計手法を定義し、使い方を支援します。
③ Risk Based Testing支援サービス
Risk Based Testingを定義・体系化し、使い方を支援します。また、ZIPC TERASと連携し、仕様とテスト項目だけでなく、ZIPC SMARTのFeature Modelの因子や水準、State Transition Modelのイベント等とも紐づけを行うことで、仕様変更箇所への影響度をZIPC SMARTのinputとし、影響度設定も支援します。(仕様変化点からのZIPC SMARTへの絞り込み)
図2:「Smart Test」ソリューションコンサルティングメニュー
「Smart Test」ソリューションサービスに活用しているユーザーシナリオテストケース自動生成ツール「ZIPC SMART」は、今後機械学習による過去不具合データやテストケース分析に基づく効率的なテストケースを抽出する機能の追加を計画し、研究開発を進め、2021年度に製品化としてリリースを予定しています。
本ソリューションサービスは、2024年までに50件の受注獲得、関連事業を含め今後5年で約10億円規模の事業を目標に展開し、次世代自動車開発における開発・評価プロセスの課題解決に貢献していきます。
株式会社NTTデータ オートモビリジェンス研究所は、ソフトウェア工学における最先端の研究開発部門を持ち、これまで、製造業の先行開発・設計領域のツールクリエーターとして、製造業向けに多くの製品、ソリューションを提供してきました。
従来からの主力技術である"状態遷移表モデリング"に関しては、あらゆるノウハウを所持しており、開発支援ツール“ZIPC”がお客さまの設計品質・開発生産性に貢献しています。
また近年、機能安全やサイバーセキュリティに必須であるソフトウェア開発のトレーサビリティについても、トレーサビリティツールプラットフォーム”ZIPC TERAS”及び、トレーサビリティコンサルティングを提供しています。
現在、これらのツールやノウハウを活かし、次世代自動車CASE領域の研究開発(特に自動運転の協調領域、安全性評価検証プラットフォーム)に注力しています。
https://www.zipc.com/jp/solution/smart-test.html
注1: 2020年12月に「キャッツ株式会社」から「株式会社NTTデータ オートモビリジェンス研究所」へ社名変更しました。
https://www.zipc.com/jp/news/release/20201207.html
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